「慎ましき日本の色と生活する」

江戸時代頃までは庶民のための色であった藍染と泥染。
何気ない生活の中で見出され、現代まで続く日本の「美」に改めて触れてみませんか
今では多くの人が愛用する素材(革)を、古くから培われてきた染色技法を用いて染色し、製品に仕立てています。
日本の色を纏った製品の奥ゆかしく慎ましい変化を是非お楽しみください。
一つのものを長く愛し、時を経て出会う表情に再び恋をする
そんな製品をHWDTはお届けしたいと考えています。
普通に良いものを当たり前に。

|素材について
HWDTでは藍染・泥染めを施した革を主な素材として使用しております。
染色には化学(合成)染料は使用せず、無農薬栽培の藍と、徳島の自然から得られる素材のみを使用しています。染めるタイミングで変化する天然染料ならではの色合いと、革一枚一枚の個体差が織り成す表情をお楽しみください。


|革について
革ははヨーロッパ原産のタンニン鞣しの牛革を染色のベースとして使用しています。
理由としては、その肌目の美しさと革としての質の高さにあります。
ヨーロッパではほとんどが自然に近い環境で放牧により飼育されています。家畜にいたわりをもって接することが重要視され、十分なスペースで群れの仲間と暮らせる環境では、ストレスが少なく、気性も穏やかに成長していくため傷が少ない牛が育ちます。餌に関しても配合飼料ではなく、牧草や穀物が与えられているため健康な状態で育ちます。食肉としての価値を上げるために与えられる配合飼料は、人がマクドナルドを食べるようなもので、食べるだけ身体は大きくなり、脂身たっぷりな牛肉へと育ちます。しかしながら想像がつくように、肌はニキビなどで荒れ、お腹の皮は弛みしまりのないものになります。自然に近い環境でのびのびと健康に育つ牛は、お腹が弛むこともなく肌もきれいな成牛に成長します。そうした牛から得られる革は傷も少なく、革として使える部位が多くなります。その為自然と廃棄が減り、無駄減らしていくことができます。これが、HWDTがヨーロッパ原産の革にこだわる理由です。


|染色について
HWDTで用いる革の染色は、全て徳島県海陽町にあるHi-COLOR handworksにて行っていただいております。
化学(合成)染料を用いることなく、天然の素材のみを使用して染色が施されています。
天然染料のみで行われる染色では、毎回異なる表情(色合い)に出会うことができます。気温、湿度、水温等、様々な状況が日々変化していく中で、染料もそれに合わせ日々発酵を続け変化していくからです。その中で染氏の感覚を頼りに色を重ね一枚一枚の革が染め上げられています。ぜひ、これまでの量産品とは違う楽しみをHWDTの製品に見出していただけたら幸いです。同じラベルでも毎年味わいの異なるワインのように。

藍染
Hi-COLOR handworks では、自社で無農薬藍を育て、スクモを作り、染めています。
染料になる藍は全て自給、自然物だけを使用した日本独自の伝統技法である『天然灰汁発酵建』を行っている工房です。
無農薬、無化学肥料栽培で藍を栽培し、スクモを作っているところとなると、徳島でもごくわずか。さらに、栽培中に動物性の堆肥や肥料も使用していません。人間は自然の一部であること。人間が身につけるものも、当然自然であるべきだということ。環境に対する負荷をなるべくかけないような配慮をすること。そんな強い信念を持って、藍の栽培から染色まで一貫して自分たちで行っている稀有な工房です。
革を藍染する際は、革はアルカリ性が嫌いなので、とにかくよく洗います。布の何倍も洗います。乾かす際に収縮するので、縮み防止の為に定期的に革を揉みほぐし伸ばします。非常に気を使う作業です。また、藍染液は動物性タンパク質が入ると痛むので革の染色を嫌がり断る所も多いです。色の入り方も突然来るので調整が難しく、革の部位、革の動物の年齢、なめし方で染まり方に変化があります。コットンや麻と違い、革は染めてみないと分からない所が難しく、面白くもあります。
布を染めるより感覚と作業の大変さが増しますが、そのぶんやりがいのある仕事です。
時間をかけることで、ようやく表現される藍色の奥行きを、是非楽しんでください。

泥染
海陽町・宍喰地区にある八坂神社は、京都の八坂神社、福山市の沼名前 ( ぬまくま ) 神社とともに日本三祇園の 1 つと伝えられています。祭神は「須佐之男命」であり、例祭の 7 月 17 日の「祇園祭」には、4 台のだんじりや関船が祇園通りを練り歩きます。地域では「祇園さん」と呼ばれ親しまれています。祇園さんの境内から流れ出た湧き水の中には鉄臭い茶色い粒子があり、それを泥染の染料のひとつとして使用しています。
もうひとつの染料である真菰について。万葉集や古事記にも登場し、お釈迦様が病人を真菰で作った敷物に寝かせたとも言われています。 デトックス効果が高いと言われる葉は、お茶として飲むことも。浄化作用があり、鉄分を多く含む真菰の泥田の泥と八坂神社の鉱泉を合わせる事で、鉄分豊富な泥が出来ました。
また、泥の色を定着させるためにタンニンの作用が必要です。研究を重ねた結果、ポリフェノールが豊富な藍茎を半日煮出した液を使用しています。藍茎は酵素があるため数日置くと醗酵が始まり白カビが出て染まりやすくなります。茎のタンニンと泥の鉄分を、繰り返し何度も何度も染めることにより色が定着します。試行錯誤を重ね泥染めのコツを掴みましたが現在も研究は続きます。

決して華やかではないですが、色彩の自然な深み。光沢感というよりは沈み込む落ち着きを持った色が特徴です。